ー 遠野のオニグルミができるまで ー
新芽
冬の寒さが厳しい岩手では、杉や松など一部を除き、ほとんどが落葉樹です。冬は葉のない木々が並び、物寂しい景色が広がりますが、春になると景色が一変し、一気に芽吹きはじめます。
5月の連休ごろになると、くるみの木も新芽を伸ばします。
枝の先端から葉がまとまって開くのが特徴で、遠くからでも「くるみの木だ」と分かるほど存在感があります。
花
無数の小さな花が集まった房状の雄花が、枝先からふわりと垂れ下がります。一つひとつの花はとても小さく、色も控えめですが、近くで見るととても可憐です。
実が生る
花が終わるとくるみは実をつけはじめ、房のようにまとまって育ちます。
出はじめの実は小さく細長い形ですが、少しずつ大きくなり、厚い果皮に包まれて実全体がふっくらとしていきます。
夏の間、実はさらにふくらみ、収穫に向けてゆっくりと成熟が進んでいきます。
熟す
暑い夏を越え、空気が涼しくなってくる頃、くるみは一気に熟し始めます。月になると、外側の果皮が茶色くなる部分が増えます。これは、内部の実が成熟している証です。
やがてくるみは自然に地面へ落ちます。
実を拾う
地面に落ちたくるみをひとつずつ拾います。
草に隠れていたり、地面の色に紛れていたり、くるみを探すのは宝探しのようです。
収穫の季節には、カラスやリスに先を越されないよう、くるみの木の周りをこまめに確認します。
果皮を洗い落す
拾ったばかりのくるみはまだ果皮が固いので、袋に入れて日光に当て、柔らかくします。天気が良い日には、3日ほどで手で簡単に取り除けるくらい柔らかくなります。
その後、小川に持っていき、水の流れを利用しながら、細かいところまで果皮をざぶざぶと洗い落としていきます。
乾かす
果皮をきれいに落としたら、一度水道水で砂利などを落とし、ざるに広げて表面が乾くまで日光に当てます。
ある程度乾いた時点で日影に移し、数日間かけて乾燥させます。日影で乾燥させることで、実の内部まで均一に乾き、品質を保つことができます。
選別する
保管する前にもうひと仕事あります。ひとつひとつの状態を見きわめる選別です。
変色しているもの、穴があいてしまったもの、殻が割れているものなどを取り除きます。くるみは固い殻に守られているからこそ長期間保存できます。そのため、ひとつずつ丁寧に確認するこの作業は欠かせません。
手に取って触り心地や重さを確かめながら、確認していきます。
こうして、遠野の自然の中で育ったくるみを、ひとつひとつ丁寧に手をかけてお届けしています。
手間ひまをかけたくるみが、みなさまの日々の楽しみや小さな喜びにつながれば嬉しいです。
希少な国産オニグルミならではの香りと風味を、どうぞお楽しみください。